半衿と重ね衿はどう違う!?

半衿と重ね衿はどう違う!?

半衿と重ね衿、聞いたことはあるもののどのように違うのか、実際にどういったシーンで使用するのかご存知でない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
半衿と重ね衿という似て非なる2つの小物ですが、実は着物好きなら凝らずにはいられないポイントでもあるんです。今回はそんな着物の表現を広げてくれる小物の半衿と重ね衿について、2つを比較しながらご紹介していきたいと思います!

半衿とは?

半衿とはどんなものか?

まず半衿からご説明すると、半衿は長さ1~1.1mで幅は15cm程度の1枚布でできており、お化粧や汗、食べ物の汚れなど、着物の衿汚れを防ぐものになります。
長襦袢の衿を覆う形で縫い付けて使用する半衿は、衿元のカバーになっているため、どうしても首元の汗や、顔や首回りの化粧がつき汚れやすいため、基本的には着物を着用する度に洗い付け替えることが多いです。

顔まわりを囲む半衿は、着物とのコーディネートと顏映りとのバランスを考えながら組み合わせを考えます。この組み合わせの妙もきものを着る醍醐味の一つとして、きもの上級者が競って凝るポイントでもあります。
また半衿には正絹、化繊、麻など様々な素材があり、その上織り方も塩瀬や縮緬、綸子、絽紗など種々あります。素材や織り方で季節の演出も可能なアイテムになっています。

成人式でお召しになる振袖などには、刺繡を施したものや様々な色柄物など楽しいものがたくさんあります。
しかし元々半衿は汚れ防止が前提だったため、半衿が誕生した初期の頃は、色は黒で汚れが目立たないようになっていました。半衿が着物のお洒落として人気が出たのは、明治以後と言われています。そして大正時代から昭和時代初期にかけて、さまざまに趣向を凝らした半衿が登場するようになりました。

半衿とは必ず付けるものなのか?

浴衣には半衿をつける必要はありませんが、着物を着用する際には半衿をつける必要があります。
逆に言えば、浴衣に半衿をつけることで着物風にお召しになることができます。
また半衿をつけていないと衿芯を中に通すことができないため、ふにゃふにゃになってしまい整った綺麗な衿がつくれません。
半衿は重ね衿を使用する際にもつけるのですが、その際はカジュアルな柄行のものでなくフォーマル用の半衿を選ぶようにしましょう。下の半衿はカジュアルにも使用できますが、金糸が少し入っており、柄行も吉祥文様のためフォーマルにも活用できます。

 

重ね衿とは?

重ね衿とはどんなものか?

次に重ね衿について説明すると、重ね衿は伊達衿とも呼ばれ、長さは1.2~1.3m前後、幅は10~12cm程度の裏地付きの二重仕立ての布でできています。
長襦袢の衿に直接縫い付ける半衿と比べ、重ね衿は着物の衿に直接重ね、何枚かの着物を重ね着しているように見せるために使用します。半衿にも着物を華やかにする効果がありますが、重ね衿をつけると着物と半衿の間にもう一色、色が入ることになるため非常に胸元が華やかになります。

大抵の重ね衿は、半衿より厚手のしっかりした生地でできており、着物と半衿の間でもはっきりと目立つように艶があり、鮮やかな色合いものが多くなっています。
半衿と着物のコーディネートに、さらにもう一色加えることにより高度な色合わせのテクニックが必要になります。重ね衿の色選びの基本は帯揚げや帯締めの色に合わせたり、帯の中の柄の色に合わせたりします。フォーマルな着こなしの中ではなるべく着物や帯の色と同調するような色を選び、統一感を重視した方が場の雰囲気に合った着こなしになります。

本来は着物の衿に直接つけるものですが、「きものに針を刺して穴をあけたくない」という理由で長襦袢につける場合もあるようです。
また重ね衿には、慶びが重なるようにとの願いが込められており、結婚式や成人式などといっためでたい席では衿元を重ね衿にして着物を着用します。
元々礼装の時には着物を重ね着する習慣があったものの、現代ではその略式礼装として重ね衿を使うようになった背景があります。そのためフォーマル着物には重ね衿を使用するものの、カジュアル着物には重ね衿で着用することはありません。

重ね衿とは必ず付けるものなのか?

重ね衿は半衿とは異なり、必ずしも必要なものではありません。
フォーマルな着物を着用する際の色合わせや、重ねを楽しむための装飾的な用途に使うアイテムになります。

 

いち利着付け教室では、半衿つけもお教えしております♪

半衿と重ね衿の違いについてはわかりましたでしょうか?
2つのアイテムはコーディネートの幅を広げ印象を変えてくれる存在で、着物でのお洒落も一層楽しくなりそうですね!

いち利着付け教室ではカジュアル着物を扱うことが多いため、半衿つけの授業を行っております。おでかけのカリキュラムも組まれているため、実践的に半衿をつける機会も多く上達しやすいのではないでしょうか?
また教室生徒でなくても店舗で行われる講座にて半衿付けのレッスンが開催されることもありますので、ご興味がございましたらお気軽にお越しくださいませ。